Srilanka
2000年8月
コロンボ市内とコトマレへの道

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スリランカは,過去に2度ほど,モルディブの帰りに立ち寄ったことがあるが,数日間滞在して,親しく調査活動を行ったのは初めてである。私にとってはなじみの薄い国であったが,水力開発が盛んに行われた国で,一度は自身で調査を行ってみたい国であった。日本とよく似ていて,国内エネルギー資源は水力のみ,後は石炭などの輸入燃料に頼らなければならない国である。内戦さへ終われば,「インド洋の台湾」と同じ立場で,貿易の拠点として外資導入を基本に発展を遂げるに違いない。

スリランカは,約6.4万平方kmの国土に18.6百万人(97年)の人口を有する。1997年時点のGDP総額は,150億ドル,一人当たり816ドルの経済状態。都市人口の集中度は,最大がコロンボで62万人,テヒワラ・マウントラビニアで20万人,ジャフアの13万人,となっている。1998年末の電力総設備容量は1,622MW,最大電力1,137MW,98年の総電力需要は51.2億KWhで,設備の構成割合は,水力69%,火力31%である。現在,石炭火力450MW,ガスタービン150MW,水力70MW,ディーゼル40MWを増強中である。

首都コロンボを出て一日,中央部山岳地帯のコトマレ貯水池まで足を延ばしたが,発電施設は厳しい情報管制の中に置かれていて,1枚の写真も撮ることが許されなかった。ゲリラが狙っている一つの大きな目標は発電所だからである。このドライブの前日に国会が解散となり,行く先々で各党の党旗がはためいて,11月半ばまでは政治の季節で,ODA活動も封印されることとなる。途中の道は,まさしくインドネシアのジャワ島を思い浮かべる風景で,海洋の中の島嶼国として多雨多湿の気候が,緑豊かな景色を与えている。

写真

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