1996年,6月と9月の2度,インドネシア,カリマンタン島を訪ねる機会を得ました。
「自己紹介」したように,私は1980年から1986年まで,世銀の融資によるチラタ水力発電所(百万KW)の計画調査建設に参加しましたが,今回のインドネシア訪問はまさに10年ぶりであり,ジャカルタの変貌には驚かされました。当時工事中であった空港から都心までのハイウェーが整備され,中心街のタムリン通りに通ずる目抜き道路は,高層ビルの谷間に沈んでいました。当時,コンサルタントがよってたかって年30%の成長率を謳い上げ,開発資金が集中したわけですが,ODAの世界も変貌して,ジャワ島の開発は民間資金にゆだねられ,今回は東カリマンタンを訪ねました。
バリクパパンからタラカンに飛んで,そこから小型飛行機でタンジュンデデップに引き返し,それより建設中のカリマンタンハイウェーでベラウ川の橋梁まで走りました。カリマンタンは散在する町が,厚く覆われた熱帯林の中に点在する点の世界ですが,これを道路の線で結び,一つの繋がりにしようと言う計画でしょう。まだまだ熱帯林資源は多いが,その保護が問題となっており,これからどのように開発が進むか注視したいと思います。
1. 東カリマンタン ベラウ川 厚いジャングルの中を蛇行する河川ヘリより
2. ベラウ川を渡る橋梁 最近開発中のカリマンタンハイウェー