Mobile in Ethiopia

(1997年10月22日)


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1997年10月13日成田発,JALにてローマに向かい,翌14日,アリタリアでアディスアベバ到着,23日まで,エチオピアの首都アディスアベバのヒルトンホテルに滞在,23日夜,ルフトハンザにてフランクフルトに向かい,帰国の途に就いた。これは,アディスアベバを中心とした私のモバイル記録とも言うべきものである。丁度年末の予定が絡んで各所とメールでの連絡が必要であったこと,日本シリーズが始まり,その結果が気になったこと,等から,有益なモバイル生活を送ることが出来た。

10月13日早朝に新丸子の自宅を出発したために,成田空港のラウンジから早速モバイルを始めることとなった。武器はノキアの携帯電話で,スピードは9600ながら,通常オフィスに居るのと同じようにニフティに繋ぎ,各所にメールを送って国内のクリッピングニュースを読み,更にコンピューサーブの海外の英文ニュースのクリッピングをチェック,更にネットスケープを起動して関係先の海外の新聞ニュースから資料を取得,通常どおりの作業を完了,安心して正午ごろにJALに乗り込む。この時のアクセスポイントは,HomeGate の成田空港アクセスである。しかしここでは,ニフティのハイパーでもよいし,場合によっては東京のオフィスのアクセスポイントを使うことも出来る。なお,ビジネスのラウンジにはインターネット端末が入っていて,これから各サイトに入ることも出来るし,最近はニフティもウェッブサイトからアクセス可能である。私の場合は,自分のコンピューター(最近松下のレッツノートに変えた)のハードディスクに資料を整理しているので,自分の機械を使った。

15時間の長い機上の旅を終わって,13日の夜8時半頃,25年ぶりのローマ空港に降り立つ。ここからは,ドイツテレコムのGSM携帯電話が有効となる。ホテルは市内のアーデコで,古いがこじんまりして設備は整っている,日本人も多い。室内の電話機は古色蒼然としているが,よく見るとコードの差し込みは日本と全く一緒なので,簡単にコンピューターに繋ぎ込めた。ここでのアクセスポイントも HomeGate を使用したが,ローマともなるとコンピューサーブ,インフォネット,IBMなどもあって,アクセスポイントには事欠かない。しかし,最初は何度か失敗した。それは古い形のパルス信号を用いた電話システムなので,設定を変えなければならない。そうしてゼロ発信なので(0w電話番号)か(0,電話番号)とする必要があり,これらの組み合わせのチェックに結構時間がかかった。うまく行かないので最初は何度かGSM電話機を使用した。これは通話料が高いので,せいぜいニフティに繋いでメールをチェックする程度だ。なお,最近は,NiftyManager4.0 でインターネットから接続できるので,全く日本に居る時と同じように,そのソフトの中のキャビネットを使用して,資料の整理が出来る。

翌14日,ホテルを出てローマ空港に入る。早めにラウンジに入ってモバイルに専念する。ここのラウンジには電話のコードの差込口が設置された机があり,試してみたがどうしても繋がらない。海外のアクセスポイントに繋がれては大変なので,何か特別の申し込みをする必要があるのかもしれない。仕方がないのでGSM携帯電話を取り出して,コンピューターに繋ぎ,HomeGate のローマのアクセスポイントから,とりあえずメールの処理をする。

同日アディスに遅く到着,ヒルトンに入る。ここのヒルトンは名前ばかりで設備は必ずしもよくない。案の定,電話機は直結型で手も足も出ない。その日は通信を諦めて翌朝の会議に備えて早速眠る。翌日,会議の間を縫ってホテルに帰り,Communication Officer に電話をする。早速3人の技術者が飛んできて,「お前のやりたいことは分かっている,少し待て,すぐに差込口を机の側に設けてやるから」と言って早速工事に取り掛かった。これは自分でも出来そうなもので,壁の電話機取り付け口を開けて,そこに線を繋ぎ込むわけだが,4本のターミナルのどの2線を取り出すのか,素人の悲しさで,分からない。しかし慣れたもので,最近は多くのゲストがこのようにコンピューターに接続する希望を持っていて,依頼してくるものと思われる。無事差込口が机の側に設けられて(写真参照),早速試験する。アディスアベバでは最近まではヨーロッパに国際電話する必要があるものと思っていたが,例の HomeGate がここにアクセスポイントを持っているのである。難なくアクセス成功,すこしスピードが遅いが(28000のはずなのだけれど,線の関係か9600の感じ),料金が安いので我慢すればニフティ,コンピューサーブは勿論,すべてのウェッブサイトにアクセス可能,日本に居るのと殆ど同じ感覚でモバイルライフを来ることが出来た。特に,日本シリーズの速報や,毎朝の新聞のウェッブのプリントアウトが可能で,日本の新聞を読んでいるのと同じである。調査団の中でこれを回覧して大いに喜ばれた。重要なメールも入っており,アディスアベバから早速の応答があるので,日本の関係者も驚きと賞賛のメールを送ってきた。

明日はフランクフルトに向かうが,あそこでスピードの速い快適なモバイルが楽しめるだろう。

10月24日早朝,帰途フランクフルト到着,直ちに空港前のシェラトンホテルに入り,風呂に入って直ちに通信に取りかかる。写真にあるように,机の前に二つの異型の電話差込口があり,ドイツタイプのジャックは鞄の中に入れてしまったので,電話機からジャックを抜き取って,これをブランチして(このような小物を持って歩くことが大切),一方を電話機へ,片方をコンピューターに繋ぎ込む。HomeGate のアクセスのゼロ発信で電話を掛けるが,うまく繋がらない。このような時は,電話の受話器を外してコンピューターの発信音に耳を澄ますことが大切だ。コンピューターが掛けている音がどうもパルス発信なので,やっと気がついて設定をトーンに修正する。比較的簡単に繋がる。アディスに比べればスピードが猛烈に速い。ここではIBMネットも使えるし,Compuserve のアクセスも出来る。しかし,ノートに書き取ったCompuserveの電話番号は少し古いのかな,発信音はするが繋がらなかった。

ここでメールをチェックの上返信して,更に私のホームページにリンクがある Infomark を通じて朝日新聞に繋ぎ,総合・社会・経済・スポーツ・社説・小説の各ページを開けてHDDにコピーし,空港でゆっくり読むことにする。Compuserve のENSのニュースの中に,先日仕事で行った中国雲南省麗江の地震の記事が出ていたので,早速コピーしてこれを東京の仲間に送る。

さあこれからチェックアウトして空港に向かおう。




フランクフルトのシェラトン空港ホテル
右の差込口が電話で異型だが二つある
手前の携帯電話はGSM欧州タイプ,緊急用
画面はひまわりで東京の雲の状態をチェック中




アディスのヒルトン
自室に設けられた臨時オフィス
右隅に特設電話ターミナル


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